『ここ20年での日本企業の変化』
財務省がまとめている『法人企業統計』を見ると、ここ20年くらいの日本企業の経営
の変化が見て取れます。
バブル経済真っ只中の1990年、バブル崩壊後の1995年、そして2014年にお
ける全ての法人の「経常利益」「人件費」「内部留保」の総計の推移を示すと下記の様
になります。
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経常利益 |
人件費 |
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バブル真っ只中1990年 |
38.1兆円 |
166.2兆円 |
12.4兆円 |
バブル崩壊後 1995年 |
26.3兆円 |
202.3兆円 |
2.7兆円 |
最近・・・ 2014年 |
64.6兆円 |
195.9兆円 |
24.4兆円 |
一昨年はバブル期を上回る企業収益を上げていながら、大半が人件費に回らず内部留保
に回っていることがわかります。
ちなみに設備投資は1990年の57.6兆円に対して2014年は39.8兆円と半
分くらいに減少しています。
これを見ると、多くの企業が収益は出ていながらも先行き不透明感から資金を内部留保
に回し、支出を押さえている様子がよくわかります。
ただしもう1つの見方もできます。「現状の延長線上」ではダメで、今までとは別次元
の投資機会を伺っているという解説もありました。
実際、M&Aの件数は2011年から現在まで一貫して増加しており、1990年のバ
ブル期を超えています。また製造業の海外生産比率も一貫して増加しており、海外向け
投資は盛んです。さらにコンサルト会社では、新規事業をテーマとした経営セミナーも
集客が好調との事です。伸びる会社はただ縮こまっているのではなく、何らかの投資機
会を見つけようと探っていると言います。
確かに、当社の様な地方の中小企業(専門商社)でも、残念ながら「海外向け投資」こそ
実施してはいませんが、「M&A」手法を利用しての子会社づくりや、ネット販売事業
という「新規事業」にも挑戦しています。
地方といえども、中小企業といえども、出来る範囲の中で別次元(別手法)の投資機会を
得ているわけです。
当社も私も、自分が身を置く業界だけではなく、他業種や諸先輩の方々からのお話に、
より一層耳を傾けて、色々な情報収集に心がけなくてはいけないものと痛感した次第で
す。
取り止めのない話となってしまいましたが、最近感じたことを書いてみました。
皆さんの会社はいかがですか??
ホクショー商事㈱
村田麿基