ホクショー商事 社長ブログ

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日本に居ながら海外進出を行う方法

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国内市場が縮小する中、大企業は勿論の事、中小企業においても海外進出に踏み切る会社が増えています。

しかし、私は、自ら海外に出て行くばかりが海外進出とは限らない!!と思っています。

例えば、人から聞いた話ですが…、

東京都八王子市のある鋳造加工業の工場では、社員29人のうち5分の1が外国人だそうです。5年前までは外国人は居なかったそうですが、外国人が増えるにつれて海外売上高が増え、現在では売上全体の7割を占めるまでになったそうです。

一時期はタイへの進出を検討しましたが、調査の結果、進出しても日本同様に厳しい価格競争があることが分かり、タイ進出は断念しました。
その代わり、日本の本社工場での外国人雇用を増やすことにしたとの事でした。

言い換えれば日本の職場をグローバル化することにより、海外進出を図ろうとしたのです。海外の大学のインターン生を始め、カメルーン(ご存知ですか?…アフリカ大陸中部にある国です)や中東地域の難民なども雇用しました。

その結果、社員だけで世界6カ国語に対応できることになり、自社ホームページも6カ国語の表記に変更する事が出来たそうです。

すると、こうした外国人社員の人脈を始め、自社ホームページなどからも海外の仕事が入ってくる様になり、米国からも大きな試作依頼が入ってくる様になりました。
赤字でやむなく受注していた国内の仕事を断ることが出来る様になり、数%だった経常利益率も15%に改善しました。

さらに、米国に現地法人をつくる予定との事です。

 

 

そう言えば、当社のお客様で、クレーンの製作・設置、並びに、乾燥装置のメーカーをしているお客様がいらっしゃいますが、フランス人の営業マンと技術(女性)がいる会社があります。

上記の鋳造加工業の工場さんの様な「ねらい」があるのかどうかは聞いたことはありませんが、同じような発想から来ているのかもしれませんね。

冒頭お話しした通り、自ら海外に出て行くばかりが海外進出とは限らない、やり方によっては国内にいながらグローバル化を図れるという、非常に興味深い事例だと思います。

当社でも、海外製品を扱っている関係上、前向きに考えていかなくてはならない課題だと考えさせられました。

 

 

ホクショー商事㈱

村 田 麿 基